米 ボーイングは25日、ブラジルの エンブラエルとの商用機事業の統合を中止すると発表した。両社は42億ドル(約4500億円)相当の事業統合に向けて数年にわたって協議を進めてきたが、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受けて小型ジェット旅客機市場の縮小に身構えている。
統合中止により、長期にわたってビジネスパートナーだった両社はライバルとなり、収益が見込める単通路型航空機市場における欧州エアバスの長期的な優位が強まることになる。エンブラエルとの事業統合は、エアバスに対するボーイングの競争力を高めるとみられていた。
ボーイングのエンブラエル・パートナーシップ&グループ・オペレーションのマーク・アレン社長は25日の発表資料で、継続する交渉は「未解決問題の解決にはならない。極めて残念だ」と説明した。
これに対しエンブラエルは、ボーイングは合意を「不当に破棄した」とし、損害を埋め合わせるためのあらゆる方策をボーイングに求めていく考えを示した。
ボーイングのデービッド・カルフーン最高経営責任者(CEO)は数週間前、新型コロナの感染拡大で旅行需要が激減する状況にあって「新たな現実」へ順応が必要になるだろうなどと従業員に話していた。
原題:
Boeing Scraps $4.2 Billion Embraer Deal as Market Shrinks (1)(抜粋)
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April 26, 2020 at 12:20PM
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