日本銀行の黒田東彦総裁は９日の参院予算委員会で、新型コロナウイルス感染症拡大により経済の先行きに対する不透明感が高まり、投資家のセンチメントが悪化して市場では不安定な動きが続いているとの認識を示した上で、新型コロナの影響と内外金融市場の動向を注視し、「必要に応じて適切な対応を躊躇（ちゅうちょ）なく取っていく」と語った。木戸口英司氏（国民民主）への答弁。
黒田総裁は主要７カ国（Ｇ７）財務相・中央銀行総裁が今月３日に発表した共同声明について、「Ｇ７財務相・中銀総裁として新型コロナウイルスの感染拡大と市場や経済状況に与える影響を相互に連絡しながら監視していくとともに、適切かつ効果的な施策についてさらなる協力を行う用意ができていることを確認した」と語った。
特にＧ７の中銀に関しては、「経済成長と物価の安定を支えるとともに、金融システムの頑健性を維持するという中銀の使命を引き続き果たしていくことをかなり明確に述べている」と説明。「今後とも、経済の不透明性、金融市場の不安定に、中銀として最大限の努力を払って安定を図っていきたい」と語った。
共同声明発表直後の米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）の緊急利下げについては、「世界経済の不透明感の高まり、そうした下での米国の国内経済や物価の動向を踏まえたものと考えている」と指摘。その上で、「金融市場では不安定な動きが続く下で、日銀では適切な金融市場調節、資産買い入れの実施を通じて潤沢な資金供給と金融市場の安定化に努めている」と述べた。
(黒田総裁の発言を追加して更新しました)
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March 09, 2020 at 12:51PM
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日銀総裁、内外市場動向を注視し｢必要に応じて躊躇なく対応取る｣ - ブルームバーグ
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