海外から2千人を超える県出身者が故郷の沖縄に集った1990年8月23日開幕の「第1回世界のウチナーンチュ大会」から23日で30年となった。大会は世界に約40万人いるとされる県系人が改めてアイデンティティーを確認し、県民とのつながりを深める場となっている。大会をきっかけに、経済や教育、文化など多様な分野で世代を超えた世界のウチナーンチュのネットワークが構築されてきた。県は来年10月に第7回大会を開催すると発表しているが、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を受け、10月までに実行委員会を立ち上げ、開催の是非を含めた詳細を決めるとしている。これまでの大会を振り返る。
第1回大会(1990年)は、世界のウチナーバザールや空手道・古武道世界交流祭などが開催され、海外から約2400人が集い、4日間で約47万人が参加。ネットワーク作りの核としてウチナー民間大使制度が創設された。
「海を越え、言葉を越えて」をキャッチフレーズに開かれた第2回大会(95年)は、ウチナーネットワークを活用し、経済や芸能などの各分野で人的・物的交流の促進を目指した。97年には海外の県系人ネットワークを活用し新たなビジネスの展開を図るWUB(ワールドワイド・ウチナーンチュ・ビジネス・アソシエーション)が設立された。
第3回大会(2001年)は、ワールドバザールや沖縄伝統芸能祭など世界と沖縄の文化を発信する多彩なイベントが企画され、海外から約4千人の参加者が訪れた。
ウチナーネットワークを担う次世代の育成を図った第4回大会(06年)はシンポジウムやチャンプルー芸能祭などで交流を深めた。大会を機に、海外県系人と沖縄の若者の交流事業「ホストファミリーバンク推進事業」が創設された。
第5回大会(11年)は、沖縄と世界の若い県系人がつながる場をつくろうと若者国際会議が開かれた。会議で提言された「世界若者ウチナーンチュ大会」が翌12年から始まり、16年には県内でも盛大に開催された。
世界27カ国、2地域から過去最多となる約7400人が参加した第6回大会(16年)では、閉会式が行われた10月30日を「世界のウチナーンチュの日」に制定することが宣言された。世界各地から集った参加者は、これまで築き上げてきたウチナーネットワークのさらなる発展を誓った。
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August 23, 2020 at 04:40AM
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