東証前引け 続落 感染「第2波」を警戒、個人は押し目買い - 日本経済新聞

15日午前の東京株式市場で日経平均株価は続落した。前週末比121円93銭（0.55%）安の2万2183円55銭で終えた。米国や中国での新型コロナウイルスの新規感染者数の増加を受け、「第2波」への警戒感から投資家のリスク回避姿勢が強まるなか、日本株には売りが優勢だった。

日経平均の下げ幅は一時250円超に達したが、下げた局面では押し目買いが入り下げ幅を縮小した。新型コロナの感染再拡大への懸念から機関投資家は買いを入れづらいとの見方が多い。「商いの中心は個人投資家などの短期勢」（国内証券）で、下げ一巡後は方向感に乏しい展開が続いた。

15日発表された5月の中国の小売売上高は、前年同月比2.8%減だった。減少率は4月（7.5%減）からは縮小したが、市場予想（2.0%減）を下回った。ただ、「中国景気が緩やかに復調に向かうとの見方を変えるものではない」（野村証券の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジスト）といい、市場の反応は限定的だった。

前引け時点の東証1部の売買代金は概算で9343億円、売買高は5億4050万株と低調。JPX日経インデックス400と東証株価指数（TOPIX）も続落した。東証1部の値下がり銘柄数は1085。値上がりは985銘柄、変わらずは95銘柄だった。

リクルート、JAL、オリックスが売られた。ファストリ、ファナック、東エレクなどの値がさ株の下げも目立つ。半面、ユニチャーム、塩野義、日本製鉄は買われた。三菱ケミHD、りそなHD、花王も高い。

〔日経QUICKニュース（NQN）〕

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