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話題株ピックアップ【夕刊】(1):OTS、日医工、東エレク - minkabu PRESS

■オンコセラピ <4564>  192円  +50 円 (+35.2%) ストップ高   本日終値

オンコセラピー・サイエンス<4564>がストップ高。ここバイオ関連株に人気化する銘柄が目立っているが、株価低位に位置する銘柄にマーケットの視線が向いている。創薬ベンチャーで樹状細胞ワクチン分野に独自技術を有するテラ<2191>は3月13日に92円の上場来安値をつけたが、その後は新型コロナウイルス感染症に対する治療法開発への期待で人気化し株価はきょうの高値までで23.6倍となった。OTSはがん治療ワクチンの創薬ベンチャーだが、テラと同じく東京大学医科学研究所を発祥としており、連想買いの対象となった。外資経由の空売り残が積み上がっていたことも踏み上げ相場の思惑につながった。なお、東京大学医科学研究所発のバイオベンチャーではこのほかメディネット<2370>があるが、同社株も5月下旬に急速人気化した経緯がある。

■クオールHD <3034>  1,334円  +157 円 (+13.3%)  本日終値  東証1部 上昇率7位

クオールホールディングス<3034>が急伸。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「調剤薬局大手のクオールは、新型コロナウイルス感染者が滞在した部屋を消毒するオゾン発生器を医療機関向けに発売した」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、一定濃度のオゾンにウイルスを約1時間さらすと、感染力がほぼなくなるという実験結果を受けて販売を決めたという。機械メーカーのタムラテコ(大阪府東大阪市)が製造し、クオールが全国の薬局約800店舗を通じて医療機関に販売するとしている。

■オープンハウス <3288>  3,415円  +270 円 (+8.6%)  本日終値

オープンハウス<3288>は大幅続伸し、年初来高値を更新。8日取引終了後、主力とする戸建関連事業の足もとの業績動向を発表。新型コロナウイルス感染症の影響で4月の仲介契約件数は大きく落ち込んだものの5月は急回復しており、これを好感する買いが入った。戸建て住宅の仲介契約件数は、4月が前年同期比で39.1%減少したものの、5月は43.0%増と急改善した。新型コロナウイルスの感染防止のため、家族が揃って自宅で過ごす時間が増えたことや企業のテレワーク推進で、部屋数の多い戸建てを求める顧客が増えているという。仲介契約件数の4月と5月の累計は1.4%増となった。

■イーレックス <9517>  1,485円  +59 円 (+4.1%)  本日終値

イーレックス<9517>は続伸。8日の取引終了後、米系新電力のズームエナジージャパン(東京都港区)の全株式を親会社で米投資会社のブルーグリーン・アジア・パシフィック・ホールディングスから取得し、完全子会社化すると発表しており、これが好感された。ズームエナジーは、外資系企業として初めて経済産業省から小売電気事業者登録を受け、16年から日本全国(沖縄地区および離島を除く)で、低圧電力の顧客へ電力を供給している。今回の子会社化は、電力の販売競争が激しさを増すなか、日本の電力市場における顧客基盤の拡大を図るのが狙いという。なお、業績に与える影響については現在精査中としている。

■LIXILビバ <3564>  2,587円  +81 円 (+3.2%)  本日終値

LIXILビバ<3564>とアークランドサカモト<9842>がともに急伸。きょう付けの日本経済新聞で「LIXILグループはホームセンターを運営する上場子会社のLIXILビバを売却する方針を固めた。ホームセンター大手のアークランドサカモトがビバに実施するTOB(株式公開買い付け)に応じ、53%を保有するビバ株をすべて売却する」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。LIXILビバは、トステム(旧トーヨーサッシ)の子会社として1977年に設立されたビバホームが前身で、業界再編を経てLIXILグループ<5938>の子会社となった。関東地方を中心にホームセンターチェーン「ビバホーム」「スーパービバホーム」を102店舗(20年3月期末)展開している。一方、アークランドサカモト<9842>は新潟県を地盤とするホームセンターチェーンで、「ムサシ」業態などを展開している。報道に関してLIXILグは、「当社が発表したものではない。本件については本日開催の取締役会に付議する予定であり、決定した場合には速やかに公表する」とコメントしている。

■日清製粉グループ本社 <2002>  1,776円  +25 円 (+1.4%)  本日終値

日清製粉グループ本社<2002>は3日続伸。子会社の日清フーズが8日、家庭用小麦粉の製品価格を9月1日出荷分から約1~2%値上げすると発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。輸入小麦の政府売り渡し価格が4月1日に改定されたほか、人件費なども上昇しており、これらの価格変動は企業努力だけでは吸収できないとして値上げに踏み切るという。

■アイカ工業 <4206>  3,355円  +40 円 (+1.2%)  本日終値

アイカ工業<4206>が続伸。8日の取引終了後、19年1月に発売した抗ウイルスメラミン化粧板「アイカウイルテクト」について、ネココロナウイルスとA型インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス性試験を実施し、いずれも99%以上の表面上のウイルス数低減効果を確認したと発表しており、これが好感された。なお、ネココロナウイルスは現在問題となっている新型コロナウイルスとは異なるものの、同じコロナウイルス科に分類され構造も似ていることから、ウイルス数の低減効果については大きな差はないと推測しているという。

■日医工 <4541>  1,349円  +15 円 (+1.1%)  本日終値

日医工<4541>が続伸。8日の取引終了後、東京大学、理化学研究所及び第一三共<4568>と、新型コロナウイルス感染症の治療に向けたナファモスタット吸入製剤の共同研究開発実施に向けて基本合意したと発表しており、これが好感された。今回の共同研究開発では、日医工は製造販売元として「フサン」(一般名「ナファモスタットメシル酸塩」)の点滴静注に関して長年にわたり蓄積してきた臨床データの提供や原薬供給を行うほか、第一三共は、抗インフルエンザウイルス薬「イナビル」の開発で得た技術を活用して、ナファモスタットの吸入製剤化の研究開発を推進するという。今後、非臨床試験を7月に開始する予定で、21年3月までの臨床試験移行を目指すとしている。

■東京エレクトロン <8035>  23,535円  -655 円 (-2.7%)  本日終値

東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>など半導体製造装置関連が軟調な動きを強いられた。前日の米国株市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合指数が史上最高値を更新したものの、インテルやアプライドマテリアルズ、マイクロンテクノロジーといった大手半導体関連が軟調で半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も5日ぶりに反落した。足もと外国為替市場で1ドル=108円台前半まで円高に振れたこともあり、半導体関連セクターは目先利益確定の動きも誘発しやすい状況にある。

■トヨタ自動車 <7203>  7,121円  -46 円 (-0.6%)  本日終値

トヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>、ホンダ<7267>など自動車株が総じて売りに押される展開となった。足もと外国為替市場で急速にドル売り・円買いの動きが強まっており、1ドル=108円台攻防となった。前日のこの時間帯は109円60銭台で推移していたことから1円60銭程度も円高に振れたことになり、株式市場でも輸出セクターに向かい風となった。特に為替感応度の高い自動車株は輸出採算悪化への懸念が目先利益確定売りに誘導する形となった。

株探ニュース

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