日本株は一段安、コロナ世界的流行－ドル１％超下落、金利横ばい - ブルームバーグ

Photographer: Tomohiro Ohsumi/Getty Images AsiaPac

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12日の東京株式相場は大幅に続落し、日経平均は取引時間中で２日ぶりに一時１万9000円を下回り、下落率は５％を超えた。世界保健機関（ＷＨＯ）が新型コロナウイルスは「パンデミック」（世界的な大流行）と宣言し、景気に対する悲観的な見方が強まっている。外国為替市場でドル・円相場は１ドル＝103円ちょうど付近まで急速する場面があった。長期金利は上昇幅を縮めている。

• ＴＯＰＩＸの午前終値は前日比66.16ポイント（4.8％）安の1318.96
• 日経平均株価は同1003円82銭（5.2％）安の１万8412円24銭

　　トランプ米大統領は11日、新型コロナウイルス感染拡大への対応を巡る国民向け演説で、欧州から米国への全ての渡航を向こう30日間停止すると表明した。これはトランプ政権が打ち出した新型コロナ対策の中で最も広範囲な措置となる。渡航停止の対象には英国は含まれない。大統領は「これは金融危機ではない。一時的な状況にすぎず、国家として、また世界全体としてわれわれは克服するだろう」と語った。

演説したトランプ大統領（３月11日）

Photographer: Doug Mills/The New York Times/Bloomberg

〈きょうのポイント〉

トランプ大統領、欧州から米国への全ての渡航を30日間停止 世界保健機関（ ＷＨＯ）が「パンデミック」を宣言 世界の感染者は12万人、死者は4300人を超え イタリア、新型コロナ対策に３兆円充当へ コンテ首相は食料品店と薬局以外の全ての小売店 閉鎖を指示 11日の米国株は大幅反落、Ｓ＆Ｐ500種株価指数は4.9％安

　　大和証券の壁谷洋和チーフグローバルストラテジストは、米国の新型コロナウイルス対策が発表されたが「新しい要素が少なく、マーケットでは対策不十分との第一印象」と話す。日本株は「下値のめどが見えてこないことで、投資家の不安心理を高めている」とみている。

　　ＳＢＩ証券の鈴木英之投資調査部長は、ＷＨＯによってパンデミックが宣言されたことで、今後２ー３週間は市場の動揺は続くだろうとみていた。

• 東証33業種では電機、情報・通信、化学、輸送用機器、銀行、医薬品、小売が下落率上位

　　ドル・円相場は前日に続き、１％を超える下落。市場関係者からは、トランプ大統領が演説で欧州からの渡航者を30日間制限するとしたことが世界経済悪化への懸念を強めているとの声が聞かれている。午前11時20分現在、前日比１％安の103円45銭。ここまでの取引では、104円81銭を高値に一時103円09銭まで下落した。また、ＮＹ原油先物も一時６％超えて急落した。

　　国内債券相場は下落幅を縮める展開。長期金利は前日終値を3.5ベーシスポイント（bp）上回るマイナス0.04％で始まったが、その後は横ばいのマイナス0.075％まで戻す場面があった。トランプ米大統領の演説を受けた株安加速や円高進行によるリスク回避の買いが支えとなっている。

(株式に加え為替、債券相場の詳細を加えて更新します)

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March 12, 2020 at 06:00AM
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