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レバノンに密出国した日産自動車前会長カルロス・ゴーン被告の逃亡経路の詳細が2日、浮き彫りになってきた。関係者によると、民間警備会社に依頼して3カ月前から周到に計画。ハリウッド映画顔負けの手口で実行していた。
計画は12月29日ごろ、都内のゴーン被告の自宅で開かれたクリスマスの夕食パーティーを利用して実行された。長年の友人イマド・アジャミ氏によると、“救出作戦のプロ”がバンドに成り済ましてパーティーに参加。ゴーン被告を楽器の箱に隠してトラックで移動し、住宅周辺の監視カメラをかいくぐった。米警備会社に所属する元米海兵隊員とレバノンの警備会社員が関与したという。
密出国に利用したのは関西空港とみられる。海外メディアによると、自家用ジェット機でトルコのイスタンブールへ出発。アジャミ氏は「羽田や成田ではない空港を使った」と話している。
ゴーン被告は離陸後、ジェット機内で協力者に楽器の箱を開けさせ、姿を現したとみられる。空港の荷物検査をすり抜けた方法については協力した警備会社員が係員に「急いでいる」と強調したり、音楽関係の特別扱いを受けたりした可能性がある。入管関係者はプライベートジェットのVIP客の荷物はチェックが不十分なケースがあるとも指摘した。ゴーン被告の妻キャロルさんは「楽器箱脱出」を否定しているが、フランス紙はキャロルさんの計画と伝えた。
インターネット上には「アルゴを思い出した」との書き込みが相次いだ。「アルゴ」は12年公開の米映画。79年から80年にかけて発生した駐イラン米国大使館人質事件が題材で、劇中では中央情報局（CIA）が映画スタッフに成り済まして人質6人を救出する。映画とは違い、ゴーン被告の日本での信用は完全に失墜した。
東京地検はこの日、港区の住宅を捜索。出入国在留管理庁のデータベースに被告の出国記録がなく、入管難民法違反に当たるとみて捜査に乗り出した。トルコの捜査当局はこれまでにパイロットら7人を拘束。経路解明につなげるとみられる。
レバノン法務省は国際刑事機構（ICPO）から、ゴーン被告に対する「国際逮捕手配書」を受け取ったと認めたが、セルハン法相は日本に引き渡さないとの意向を表明した。ゴーン被告は8日に首都ベイルートで会見する見通し。出国の経緯や、今後について何を語るか注目される。
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January 03, 2020 at 03:30AM
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ゴーン被告逃亡 警備会社と3カ月計画 ハリウッド映画顔負け“仰天手口” - スポーツニッポン
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