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福島第一、核燃料デブリ取り出し「2号機から」…21年内に開始へ - 読売新聞

 政府と東京電力は2日、福島第一原子力発電所の廃炉工程表の改訂案を公表した。廃炉作業の中核となる核燃料デブリ(溶け落ちた核燃料と炉内構造物)の取り出し作業について、2号機から着手することを明記した。作業は2021年内に開始する。今後、地元自治体や有識者らの意見を聞き、今年度中に政府の関係閣僚等会議で決める。

 工程表について、政府などは11年12月の策定以降、作業の進行状況を踏まえて定期的に見直しており、改訂作業は17年9月に続く5回目。改訂案はこの日、首相官邸で開かれた廃炉・汚染水対策チームの会合で示された。

 2号機からデブリを取り出す計画は、政府に技術的助言を行う「原子力損害賠償・廃炉等支援機構」の戦略プランを踏まえた。炉心溶融した1~3号機のうち、2号機は作業現場の放射線量が低く、調査が進む。

 全体工程については、これまで「30~40年後」としていた廃炉措置の終了時期や、工期を3期に分ける考え方は維持した。そのうえで、デブリ取り出しが始まる21年を起点とする「第3期」のうち、31年末までの初期10年間の工程を具体化することにした。

 このうち、使用済み核燃料貯蔵プールにある核燃料については、31年末までに1~6号機全基で取り出しを終える。現時点では、4号機で完了し、3号機で今年4月に着手している。改訂案では、1号機建屋上部に大型カバーの設置を検討するなど、放射性物質を含む粉じんの飛散対策を盛り込み、周辺地域に配慮した。

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